プロフィール:仕事について
仕事について
私は現在、浅川造園土木株式会社に勤めております。創業は昭和20年8月です。会社組織になったのは昭和44年5月で、来年5月で満50年になります。
仕事の内容は主に庭づくりや垣根づくり、植栽の管理など、緑に携わる仕事をしております。売り上げのバランスは、民間が約7割、公共が約3割です。この先は息子にバトンタッチをするべく、数年前から準備を始めています。今後ともよろしくお願い致します。
【事業例】史跡湯島聖堂樹木整理事業
『孔子祭復活百周年記念事業』の一環として、昭和10年湯島聖堂復興時の植栽状況を踏まえ、建造物や施設、あるいは風致を損なう恐れのある樹木を整理しました。概略は、広い敷地を三分割し段階的に伐採や剪定、移植作業を行い整理していくといった内容です。当初の調査では樹高1m以上の樹木が約1、500本存在し、独自の生態系を作り出していました。復興当時の資料に載っていない樹木が多いことから、実生の樹木がこの森の大部分を占めていたことが伺えます。中でも特に大木となった樹種はシイノキ、ムクノキ、クスノキ、トウジュロ、トウネズミモチでした。建物、練り塀、石積み、石段、参道の敷石などを持ち上げ悪影響を及ぼしていたので、この機会に対処できたことは大変有意義であったと感じています。
(その1)カイノキ剪定前
(その1)カイノキ剪定後
作業にあたっては重機の入らない場所が多く、初めて手を加えたとされる孔子銅像前のカイノキの剪定は、枝先が伸びきった状態で樹幹が大きく広がり足場が悪いため大変苦労しました。また材質が硬く、落葉期の枝先は見た目の倍近い重さで材の密度の濃い枝でした。雌の木ということもあり枝先が垂れ下がる傾向が見られ、秋の結実の重さの影響だと感じました。同敷地内の雄の木は雌とは違い枝先が天に向かって伸びており、丁度イチョウの雌雄の樹形の特徴に類似していました。今回最も驚いたのはトウジュロの生命力です。伐採の時期が良かったせいか、春先には切株の中心から新芽が力強く吹き出し、8割以上が伐採したあと復活していたことです。
(その2)カイノキ剪定前
(その2)カイノキ剪定後
地球温暖化防止対策の一環である樹木保存の機運に逆行するかのように伐採を行うことで、当初は賛否両論ありましたが、終わってみると大きな問題にはなりませんでした。それどころか周囲の皆さんから大変喜ばれました。今回の事業は『伐採のモデルケース』としての周知という観点も含まれていたようで、今後の伐採に対する意識が変わっていくようなプロジェクトになりました。
【事業例】大クスノキ(本郷一丁目)剪定作業
本郷一丁目にある大クスノキは、江戸時代からランドマークとしてそびえ立ち、その存在感は実に見事です。樹齢は400年以上と推定されています。毎年体育の日に1日かけて剪定作業をしております。
(その1)剪定作業前
(その1)剪定作業後
(その2)剪定作業前
(その2)剪定作業後
(作業例)垣根正面
(作業例)垣根裏面
(作業例)木戸
(作業例)サツキ品種物
(作業例)つくばい
(作業例)庭づくり